自動車保険の情報>ひき逃げしたら、どうなる？

ひき逃げってどうなるの？

【道路交通法７２条】

�@負傷者の救護義務・道路上の危険防止の措置義務(負傷者を安全な場所に移動する等)

�A道路交通法を所掌する行政官庁である「警察」に、事故・負傷者の状況や事故後の措置
　・周辺交通の状況を報告する義務

�B報告を受けた警察官が必要と認めて発した警察官が到着するまで現場に留まる命令に従う義務

いわゆる、道路交通法７２条に従わなければ、罰則されるといことになります。

こんなことが、ありました。

Ａさんが、朝、会社に行く時に、車で急いで向かっていました。
大通りは、車が混んでいたので、細い路地を入って行き、信号機の無い交差点に
差し掛かったところで、自転車に乗った男の子が、飛び出してきました。
「危ない！」とブレーキを踏み止まろうとしましたが、車はすぐに止まれず、
男の子と、接触してしまったのです。

幸いにも、男の子は、膝を軽くすりむいただけで済みました。
Ａさん「ボク、大丈夫？」
男の子「うん、大丈夫」
Ａさん「どこか他に痛くはない？」
男の子「うん、痛くない」
Ａさん「病院に行こうか？」
男の子「本当に大丈夫だから」

そして、Ａさんは、そのまま会社に向かいました。

翌日、またＡさんは、会社に行きました。
仕事をしている最中に、警察から電話が入りました。
警察「Ａさんですか？」
Ａさん「はい」
警察「昨日、○○の交差点で、男の子と交通事故に遭いませんでしたか？」

そうなんです。男の子は、家に帰ったあと、母親に事故のことを話しました。
母親は、念のため病院に連れて行きました。
ケガは軽いスリ傷だけで他のケガはなかったのですが、心配で警察にも連絡したのです。

警察は事故の報告を聞き、交通事故現場付近を捜査しました。
事故現場付近の家の奥さんが、たまたま事故の瞬間を目撃していて、Ａさんの車の詳細を分かっていたのです。

そして、Ａさんは警察署に連れていかれました。

この場合、Ａさんには、悪意はまったく感じられませんし、男の子も「大丈夫」と言っていました。
ですが、しかし、軽いスリ傷とはいえ、人身事故なのです。
しかも、事故の時に、警察に報告する義務を怠りました。

したがって、罰則の対象になってしまったのです。

どんなに軽い事故でも、警察に報告はしましょう！